子どもとの会話を増やすきっかけと習慣づくり
「最近、子どもとあまり話していないかも…」と感じることはありませんか? 子どもとの会話は、親子の信頼関係を育む大切な時間。でも、意識しないとあっという間にすれ違いが増えてしまいます。
特に幼児期は、言葉の力がぐんと伸びるタイミング。だからこそ、日常の中で自然に会話を増やす習慣づくりがとても大切です。

会話が増えるきっかけは「小さな習慣」から
子どもとの会話は、必ずしも長く話す必要はありません。 むしろ、「ちょこちょこ話す」ことの積み重ねが、会話の土台を作ってくれます。
以下のような習慣を意識するだけでも、自然に話す機会が増えていきます。
- 朝のあいさつに一言プラス:「おはよう!よく寝られた?」
- 帰宅時の声かけ:「今日、楽しかったことあった?」
- ごはん中の会話:「このおかず、どう思う?」
- お風呂タイムをトークタイムに:「今日は誰と遊んだの?」
- 絵本の読み聞かせから話題を広げる:「このキャラクター、○○に似てるね!」
ポイントは「問いかけ」と「共感」
会話を始めるときは、命令や指示ではなく、質問や感想を投げかける形にすると、子どもが話しやすくなります。 そして返ってきた言葉に対しては、「そうなんだね」「わかるよ?」など、しっかり反応してあげましょう。
会話が自然と生まれるシーン
シチュエーション | 会話の例 |
---|---|
朝の支度中 | 「今日のお洋服、どれにする?」 |
お迎え時 | 「幼稚園、どんな遊びしたの?」 |
おやつタイム | 「このお菓子、どんな味する?」 |
就寝前 | 「今日、一番うれしかったことは何?」 |
忙しい毎日の中でも、「この一言だけは話す」と決めておくと、無理なく会話の習慣が作れます。
親からのひと声が、子どもにとって「話していいんだ」という安心感になり、自然と心を開いてくれるようになるはずです。
会話が続かないときに試したい3つのコツ
子どもに話しかけても「うん」「べつに」「わかんない」とそっけない返事ばかり…。そんな経験、ありませんか? 子どもとの会話がうまく続かないと、ちょっぴり寂しくなってしまいますよね。
でも、子どもが話してくれないのは「話したくない」のではなく、「どう話していいかわからない」「安心して話せる空気じゃない」ことが原因のことも多いのです。
そこでここでは、会話が続かないときに試したい3つのコツをご紹介します。
① クローズドではなく、オープンクエスチョンを使う
「楽しかった?」などの答えが「はい・いいえ」で済む質問よりも、 「どんなことが楽しかった?」「誰と何してたの?」といった“広げる質問”を意識すると、話が続きやすくなります。
NG例(クローズド):
- 「今日、楽しかった?」 →「うん」
OK例(オープン):
- 「一番楽しかった遊びはなに?」
- 「お昼ごはん、なにが出た?」
② 子どもの話を途中でさえぎらない
会話を続けるためには、とにかく最後まで話を聞くことが大切です。 途中で「それはこうでしょ」「ちがうでしょ」と正したくなる気持ちはぐっと我慢。
子どもの中では、ちゃんとストーリーがあるので、話し終わるまで待つことで「話してよかった」という気持ちになります。
③ 反応は大げさなくらいがちょうどいい
子どもは、「自分の話をちゃんと聞いてくれてる」と感じることで、もっと話したくなります。 そのためには、ちょっと大げさなくらいのリアクションが効果的。

- 「えー!そんなことがあったの!?」
- 「すごいね?!ママびっくりしちゃった!」
というふうに、表情や声のトーンを意識してあげると、自然と会話が盛り上がっていきます。
会話が続かないときは、「子どもが話しやすい空気」を作ることが何より大切です。 問いかけ方や聞き方を少し変えるだけで、びっくりするほどおしゃべりが増えるかもしれませんよ。
子どもが話したくなる親の聞き方と反応の工夫
子どもと会話を増やすには、「話す力」以上に「聞く力」がとても重要です。特に幼児期は、言葉の数が増えても、表現力や気持ちの整理はまだまだ発展途中。だからこそ、親の聞き方や反応の仕方が、子どもの「もっと話したい」という気持ちを引き出す鍵になるのです。
ここでは、子どもが話しやすくなる聞き方のポイントを紹介します。
子どもの話を引き出す“聞き方”のポイント
-
目線を合わせる
子どもの目線までしゃがんで話すと、「ちゃんと聞いてくれてる」と安心します。 -
手を止めて、顔を向ける
家事の手を止めて顔を向けるだけで、子どもは大切にされていると感じます。 -
相づちをうつ・くり返す
「へぇ?」「そうなんだね」「○○って言ったんだね」などの返しがあると、安心して話が続けられます。 -
評価しすぎない
「すごいね」ばかりではなく、「そう感じたんだね」「びっくりしたんだね」と共感の言葉が心に響きます。
目線を合わせる 子どもの目線までしゃがんで話すと、「ちゃんと聞いてくれてる」と安心します。
手を止めて、顔を向ける 家事の手を止めて顔を向けるだけで、子どもは大切にされていると感じます。
相づちをうつ・くり返す 「へぇ?」「そうなんだね」「○○って言ったんだね」などの返しがあると、安心して話が続けられます。
評価しすぎない 「すごいね」ばかりではなく、「そう感じたんだね」「びっくりしたんだね」と共感の言葉が心に響きます。
よくあるNGな対応と改善のヒント
NGな聞き方 | 子どもの反応 | 改善ポイント |
---|---|---|
スマホを見ながら「うんうん」 | 話を聞いてもらえてないと感じる | 手を止め、顔を向けてうなずく |
「それはこうしなきゃダメでしょ」 | 自分の気持ちを否定されたと感じる | まずは気持ちを受け止めてから伝える |
「で?」「だから?」と急かす | 話す意欲がしぼむ | 話のペースに合わせて待つ |
ちょっとした“リアクション”が会話を育てる
子どもが何かを話してくれたときに、「へぇ?!それで?」「ママは知らなかった!」といったリアクションを返すと、それだけで「また話したい」と思えるようになります。
子どもは「話すことで認められる」ことで、自分の存在価値を感じるもの。 だからこそ、話す内容よりも、「話したことをどう受け止められるか」が大切なんです。
今日からちょっとだけ意識して、“聞き上手なママ・パパ”になってみませんか? それだけで、きっと子どもの方からもっとおしゃべりしてくれるようになりますよ。
日常会話を豊かにするためにできる体験・環境づくり
子どもとの会話をもっと増やしたいなら、「何を話すか」だけでなく「話したくなる体験をつくる」ことがとても効果的です。 幼児は、日々の経験から学び、感じたことを誰かに伝えることで言葉をどんどん育てていきます。
だからこそ、会話を増やしたいときは、体験の質と量をちょっと意識することがポイントなんです。
会話を生みやすい日常の体験とは?
シチュエーション | 会話が生まれるポイント |
---|---|
おでかけ・散歩 | 「あのお花きれいだったね」「虫さん見つけたね」 |
買い物・スーパー | 「これなにに使うの?」「好きな果物どれ?」 |
絵本の読み聞かせ | 「どのページが好き?」「自分だったらどうする?」 |
一緒に料理 | 「皮むいてみる?」「どんな匂いがする?」 |
これらは特別なイベントではなく、日常の延長線上にあるものばかり。 でも、ちょっとした「問いかけ」や「気づき」を共有することで、子どもの中に「話したい気持ち」が自然と育っていくのです。
会話のタネを育てる“環境”の工夫
-
テレビやBGMをオフにする時間をつくる
静かな時間があると、子どもは自然に話し出すことがあります。 -
絵本や図鑑をリビングに置いておく
興味を引くものが身近にあると、話題が増えます。 -
今日の“ひとこと話題”を決めておく
「今日見た一番面白いもの」など、テーマがあると話しやすくなります。 -
「話すためのネタ」が増える体験を意識する
例:季節のイベント・初めての場所・ちょっとした発見 など
テレビやBGMをオフにする時間をつくる 静かな時間があると、子どもは自然に話し出すことがあります。
絵本や図鑑をリビングに置いておく 興味を引くものが身近にあると、話題が増えます。
今日の“ひとこと話題”を決めておく 「今日見た一番面白いもの」など、テーマがあると話しやすくなります。
「話すためのネタ」が増える体験を意識する 例:季節のイベント・初めての場所・ちょっとした発見 など
子どもとの会話は、“無理に引き出す”ものではなく、“自然に生まれる”もの。 そのためには、子どもが「話したくなるような体験」をたくさんして、共有する環境を整えてあげることが大切です。
何気ない1日でも、ちょっとした外出や親子の活動を通して「こんなことあったね」「またやってみようか」と会話が生まれれば、それはもう十分な“心の育ち”です。
まずは、週に1回でも「一緒に感じる体験」を増やしてみましょう。 その積み重ねが、きっと豊かな会話と親子の絆を深めてくれますよ。